深夜の甲府市内で盗難車がブロック塀に激突、後部座席から女性の絞殺死体が発見された。

大学付属病院に勤務する外科医・草加部景子と、警視庁のエリート刑事・百沢兆児は、バイクで秩父ツーリングを計画していたが、出発する早朝、凶報が景子の家に入った。

大阪「海遊館」で葉子の父、名取興業社長の事故死についての疑惑をほのめかした元社員・今泉が、東京ベイエリア「葛西臨海公園」で殺された。

失恋からコンピュータ犯罪の片棒を担ぐにいたる微妙な女性心理の動きを描く表題作。『火車』の原型ともいえる「裏切らないで」。

サントリー・ミステリー大賞受賞の著者黒崎緑が、叙述形式の限界に挑戦した安楽椅子探偵ものの新境地。

二階堂日美子は、山陽タロット研究会の招待で姫路を訪れることになった。

寛政の改革による春画・春本の取締りを経て、歌麿の没後、豊国を筆頭とする歌川派は依然隆盛を極めていたが、お咎めを恐れて枕絵にだけは手を出せずにいた。

水面に色づきはじめたマロニエを映すサン・マルタン運河。

脅迫状は「お前を殺してやる」に始まり過激化、「26日に死ぬんだ」と殺人予告に到達した。

日本画家の沢木潤一は京都の舞妓小菊たちと共に伊豆修善寺温泉で正月を過ごしていた。

乱歩賞史上初の本格ハードボイルド。本年度江戸川乱歩賞受賞作。

早朝の教室で、高校生中町圭介は死んでいた。コピーの遺書が残り、窓もドアも閉ざしてある。

半年前、凄惨な四重殺人の起きた九州の孤島に、大学ミステリ研究会の七人が訪れる。